材質 | SUS304 | ||
材料形状 | カバー | ||
加工方法 | 曲げ加工、レーザー加工、溶接 | ||
製品 | カバー | ||
業界 | 製造業 |
◆加工前の背景・課題
製造業の現場では、ダクトの保護や美観性向上のためのカバーが必要とされます。今回の依頼は、特定の製造装置に合わせたステンレス製のダクトカバーを製作するものでした。しかし、依頼された形状は複雑で、展開図の作成段階から難航しました。また、150度の角度での曲げ加工や、異なる加工方法を組み合わせる必要があり、高い技術力が求められました。
◆加工内容
材料選定と初期設計:使用した材料は、耐食性が高く、加工性にも優れたステンレスSUS304です。製造現場で使用されるため、耐久性と見た目の美しさが求められ、ステンレス材の選定が適していました。
複雑な展開図の作成:形状が複雑で、特に150度の曲げ角度が多いため、展開図の作成には時間と労力がかかりました。3D CADソフトを使用してシミュレーションを行い、最適な展開図を作成しました。この作業が成功の鍵となり、後の加工をスムーズに進めることができました。
レーザー加工による精密切断:複雑な形状の切断は最新のレーザー加工機を使用しました。高い精度でステンレス板を切り出し、曲げ加工や溶接の基礎となる部品を準備しました。レーザー加工により、切断面の品質が高まり、後工程での修正作業が最小限に抑えられました。
150度の曲げ加工:通常の直角曲げではなく、150度の曲げ加工が必要であり、精密な治具を用いて正確に加工を行いました。この工程は、形状の複雑さとステンレス材の硬さを考慮した特別な技術が求められるものでした。
溶接と仕上げ:曲げ加工後、部品を溶接して一体化しました。溶接箇所は慎重に仕上げ、ステンレスの美観を損なわないようにしています。また、全体にヘアライン仕上げを施すことで、製品全体の美しさと機能性を向上させました。
◆加工後の効果・成果
美観性の向上:ヘアライン仕上げにより、ダクトカバーが製造現場に溶け込み、清潔で高級感のある外観を実現しました。
複雑な形状の実現:展開図の綿密な作成と、高精度のレーザー加工により、複雑な形状を正確に再現しました。
耐久性と機能性の両立:ステンレスの特性を最大限に活かし、溶接と曲げの組み合わせで耐久性を高めつつ、使用環境に適した製品を提供できました。